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出版取次中堅の(株)太洋社が倒産。連鎖した書店の倒産休廃業とは?

   

出版取次中堅の(株)太洋社が倒産し、連鎖した書店の倒産、休廃業が相次いでいるというニュースがありましたが、㈱大洋社が倒産したら、どうして書店の倒産が連鎖してしまうのか?

調べてみました。

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出版取次中堅の(株)太洋社とはどんな会社?連鎖倒産の理由

㈱大洋社とはどんな会社なのでしょうか?

調べてみましたところ、出版物とは、

出版社(例えば、週刊誌の出版社とします)が

出した出版物は、取次ぎ業者である㈱大洋社に送られます

その後、㈱大洋社から小売店である書店に配られているのです。

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出版社が出版する出版物は膨大な量なので、町にある小さな書店ではその全量を調達することは不可能(お金がかかるし小さな書店では全部引き受けても売れない)な為、小さな書店よりも大きな取次店のようなところが、出版社から大量の出版物を引き受け、そのお金の受け渡しもした後に、小売店に出版物を流しているのです。

㈱大洋社は、上記のようなモデルを取り、出版物を流通させることにより、そこから発生する手数料を利益として営業してきましたが、小売店の相次ぐ倒産、倒産により、販売した出版物のお金の回収が出来なかったことなどが要因としてあげられています。

また今回倒産したことにより、取引のあった小売店には、㈱大洋社経由での出版物が来なくなってしまうことなどから、連鎖倒産があいついでいます。

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※出版物とは、雑誌、書籍、写真集など、紙媒体のものです。

出版業界の厳しい現状とは

2015年1年間、国内で発行された書籍と雑誌の販売額は、前年より5%減の1兆5200億円にとどまり、過去最大の落ち込みであることが分かりました。

出版物の販売額が1兆6千億円を割り込むのは32年ぶりで、減少率は昨年の4・5%減を上回り、昭和25年の統計開始以来、最大となる見通し。市場規模はピークだった平成8年の2兆6563億円の6割をも下回る水準になっている。

このうち、書籍の推定販売額は前年比約1・9%減の7400億円前後となる見通し。累計240万部を超えた芥川賞受賞の「火花」(又吉直樹)の大ヒットもあり、減少率は前年(4%減)より縮小した。ただ、書籍販売の約3割を占める文庫の不振が消費増税以降続いており、マイナス基調を抜け出せなかった。一方、雑誌の推定販売額は前年比約8・2%減の7800億円前後とみられ、減少率は過去最大となる。

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出版科学研究所の担当者は「週刊誌の販売が大きく落ち込むなど高齢層にも“雑誌離れ”の傾向がうかがえる。スマホの普及で情報への接し方や時間の使い方が変わる中、どう読者を取り込むかが引き続き、問われる」と分析するとしており、ネットという新しいツールがでている中、出版業界の不況は始まったばかり、今後ますますの縮小が見込まれています。

記事引用(出版取次中堅の(株)太洋社倒産)

出版取次の太洋社に連鎖した書店の倒産、休廃業

東京商工リサーチ 3月30日(水)13時0分配信

 出版取次中堅の(株)太洋社(TSR企業コード:290893208、法人番号:9010001049176、千代田区)の経営破たんの影響が広がっている。太洋社の自主廃業から破産の動きに連鎖した書店の倒産は1社、休廃業は17社(個人企業含む)・19店舗となった(3月30日時点)。
太洋社は、2月5日に自主廃業の方針を明らかにしたものの、資産内容を精査した結果、売掛債権が予想以上に毀損していることが判明。このため、債務の弁済が出来なくなり、3月15日に東京地裁へ破産申請し同日、開始決定を受けた。
破産申立書によると、2月8日時点で249社の書店との取引があった。帳合変更を進めた結果、3月15日には「事業の廃止を決定した書店を除くと(帳合変更がなされた数は)96.5%に及ぶ」と太洋社は公表したが、「事業の廃止を決定した」書店数は明らかにしていない。
今回の調査で、太洋社と取引があった書店の18社(構成比7.2%)が倒産や休廃業に追い込まれたことが分かった。取次業者は、通常の卸売業と異なり流通とファイナンス機能も兼ね備えているが、かねてより取次と書店の過度な依存関係はリスク要因と指摘されてきた。太洋社の経営破たんにより相次いでいる書店の倒産、休廃業は、このリスクが顕在化した格好だ。

東京商工リサーチ

 

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